スモールビジネスのはじめ方

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スモールビジネス 起業のお話 ~科学性~

20代で起業して約20年間、フラワーショップ&お花教室を経営してきた私のこれまでのお話。お花教室に通って来てくださる生徒さんたちの中には将来お花屋さんで働きたい!さらに、お花の仕事で起業したり、お花教室を開いたり、副業としてスモールビジネスで起業したい!という方も多くいらっしゃるので、思いつくままにこれまでのことを書きたいと思います。



起業までの準備はどんなことをしていたか?
現在の花屋のビジネスモデルが出来るまでのこと。
個人事業にせず法人にした理由。
どんな仕組みで仕事をしているのか、などなど思い出すたびにこちらに追記していきますね。
何かの参考になれば幸いです☆ 

起業までの準備



私は29歳の時に起業しましたが、そもそも「花屋&カフェ」を作りたかったので、まずは現場のノウハウを学ぼうと、
「インテリア&雑貨&カフェ」を営む会社に1年半、そのあと都内の駅前という好立地にあるお花屋さんに1年半勤め、合計3年の準備期間を経て起業しました。特に花屋さんは家族経営をされているお店を狙って履歴書を持って「アルバイト募集してませんか?」と訪ねていきました。家族経営なら、だいたいお父さんが社長で、真横で社長の仕事を見て勉強できると思ったからです。

ちなみにそれまでの仕事は教育関連の仕事で、お花はまったく関わったことはなく、勤めながら趣味のお花教室に通っていました。(※将来、花屋の中でお花教室をしようと思っていたので、いろんなタイプのお花教室に通って情報収集をしていました。例えば、お花屋さんのお花教室。都心のど真ん中のオシャレ&高額なお花教室。パリの憧れの花屋さんの来日記念講義。公民館のような場所のアットホームなお花教室など。)
カフェ巡りも大好きで、休みの日にハシゴして読書を楽しんだり。
とにかくお花もカフェも大好きな趣味でした。

最初に言っておきますと、3年間の準備期間中に私がやったことはもちろん決して無駄ではありませんでしたが、起業してからでいうとそれは2割(実技、実務)くらいのことで、残り8割(経営)は抜けたまま起業してしまったのでそりゃあひどい目にあいました(笑)

私見ですが、「好きなこと」や「自分が得意なこと」で起業するのは女性に多い気がします。もちろん私もそうでした。女ってそういう生き物なのでしょうか?脳の働き具合の違いとかなんでしょうかね?よくわからないけど。

男性は「儲かりそう」「成功しそう(大丈夫そう)」で起業する。だから、ちゃんと儲かるのも早い。周りの経営者を見てるとそんな感じ。

好きなことや得意なことでスモールビジネスを起業するのはいいとして、それを仕事にしながら、きちんと正しい収益も確保したいものです。じゃないと資金繰りに追われて楽しくない日々がやってきます。

さて、私の起業までの準備期間は3年間でした。そのお話をしましょう。

私は現場でノウハウを学びながら、休みの日には商工会議所の創業個別相談会に参加したり、開業希望の街の物件の相場などを不動産屋さん情報をもとに調べたりしていました。相場がわからないと資金プランも立てられないから。敷金、礼金、保証金など物件によって違います。敷金がない代わりに保証金がすごく高いとか。(ちなみに当時、大倉山の物件を借りた時は保証金は無しで、敷金が家賃の10倍でした。)
3年間の準備期間中に沢山の物件を見たので、たとえ素敵な物件や良い立地条件であっても、いざ商売を始めるとなると、内装費・外装費がかかりすぎてしまう物件というのが分かるようになってきました。資金が限られている中での起業ですので、そういった物件は避けるようになり、またDIY出来るところは自分たちで。

いよいよ店舗物件の契約をして、外装·内装工事をする時には、「相見積もり」を工務店さんに数社お願いしました。その中で一番相談しやすく、資金がない分どこを自分たちでDIYすれば安くできるか?などアイデアを出してくれた工務店さんに決めました。

今でも何かと改装や工事が必要な時は、この時の工務店さんにお願いしています。もう20年近いお付き合いです。

ところで、大倉山の物件を初めて見たときに「おお!なんかいい感じ☆」と思いました。裏道とはいえ道路に面した横長の物件で、入り口を挟んで両側に窓がたくさんついていました。特に午前中の陽の入りかたが綺麗です。普通、商店街などのお店は間口が狭くて奥に深い店舗が多いのですが、さすが裏道!大胆な横長。

まずは仮で1週間ほど物件を抑えてもらい、その間に周辺の交通量や大倉山の飲食店などを自分なりの方法で調べまくりました。といってもなんせ素人なので、店の前に立ち、人通りを観察する。周辺の飲食店に行きお客さんの様子やお店のメニューや価格など調べる程度です。実はこの時にお世話になった不動産やさんの社長には、「こんな裏道でお店をやってもお客さん来ないから、やめた方がいい。」と親身に心配していただきました(笑) 

それでもこの物件でお店を始める!と決めた一番の理由は3軒お隣のエステルームが、地元の女性客を多く獲得していた点です。すでに3軒先まで女性客が来ているなら、きっとここまで足を伸ばしてくれる!という期待でした☆結果的にこのエステルームのオーナー社長と不動産やさんの社長には公私ともに大変お世話になりました。大恩人です。

話は変わって。起業前、法人にすべきか?個人事業にするか?考えても当時はよくわからなかったので、「とりあえず会社作っとくか。」という程度の気持ちで有限会社ラ・フルールを作りました。作り方は簡単。『有限会社の作り方』という本を買ってきて、当時はCD-ROMが付属品に付いていたので、それを使ってパソコンで提出書類を作成し、法務局に提出。はい、出来上がり!!
起業してからではきっと忙しくなるし、今なら時間もある。しかも自分でつくればお金もかからない、というくらいの気持ちで会社を作りました。結果的にはうちの場合は良かったです。大手の下請けで受注するような場面があったりすると、こちらも法人である方が契約がスムーズでした。
どんな下請けのお仕事をするかによりますが、うちの場合は、大手の販路を使わせてもらって注文も取ってきてくれて、こちらはお花を用意するだけなら、その分、広告費や営業費が浮くわけですから何パーセントかひかれてもまったく問題ない。という感じです。
そういう例を除けば、花屋さんが法人だろうが個人事業だろうが気にしているお客様はいない気がします。。。
素敵なお花を用意してくれるお花屋さんであればよろしいかと。

ただ、なんとなく今思うのは、もしかしたら法人にすることで自分の甘えが消えるんじゃないかなと。腹をくくる、というか。

法人であれば毎年法人税を納めます。(赤字会社でも最低7万円位は毎年納めるのです。)毎月の月次決算を重ねて会社の成績を突きつけられ、年に1回の決算まで真剣勝負です。その成績次第で次の期の役員報酬なんか決めたり。(お給料ではなく、役員報酬といいますよん)または、銀行に借り入れする際には直近3年分の決算書を提出して審査を受けたり。

法人にすることで、お給料ではなく役員報酬と言ったり、ちゃんと決算書を作らなきゃいけないから顧問税理士さんに仕事をお願いしたり、何かにつけ「ちゃんとやろう(ちゃんとやらないとヤバい)」と思ったのは確か(笑) 覚悟を持たざるえない。

2020年に大倉山から金沢区福浦へ移転。

失敗だらけの起業



実際に起業してみてまず最初の大失敗はとにかく「お花が売れなくて腐る」でした。
今思うとそりゃそうだ!!って感じです。だって私が修行したお店は都内の超・好立地。そのお花屋さんのノウハウを使って花屋を始めたのでした。しかーし、私がお花屋さんを始めたのは住宅街のしかも裏道。各駅停車しか止まらない街。都内の好立地のお店と同じノウハウで通用するわけないのです。そんなことも知らず夢と勢いだけあった20代の私でした。
ここから軌道修正が始まります。経営に必要ないろんなことを教えてもらったのは、起業して3年経ったころ参加するようになった経営者の勉強会である【神奈川県中小企業家同友会】。異業種の経営者の皆さんから様々なお話を聞いてそれを花屋に置き換えて実践あるのみでした。 

ま、とにかく経営のことを何にも知らずに勢いだけで起業してしまったので、ひどい目にたくさん遭いました。その都度、「地獄」を見ました(笑)

新たに始めたお花教室は約2年弱で新規の生徒数100名となりました。

ビジネスモデルを作る

最大の問題「お花が売れなくて腐る」を解決するためには2つのことが必要でした。
1.そもそもいっぱい売れるようにする(受注を増やす)
2.腐らせないように仕入れたらすぐ売る(廃棄率を抑える)

ということで、この2つに対処するため、以下のようにしてきました。

1.の対策

①コツコツ営業(直接的な営業は経営者の知り合いを増やすこと。間接的にはここぞ!というところにチラシを置いて配布してもらう。(地域の郵便局など、有料でもOK)

②ネットでの販売に力を入れる(SEO対策をする!月に1回WEB専門家にコンサルタントに入ってもらっています。お金と時間をかけてます(笑)

③SNSを活用&広告も出す

④Googleマイビジネスの活用(マップに表示させる&広告も出せる)

2.の対策は、ズバリこれ。

「注文分以外は絶対に仕入れない事前受注型にする。」

廃棄率は下がる、お客様には100%新鮮なお花のみを渡せる。長持ちするから喜ばれる。良いことばかりです。
※これはビジネスモデルの違いでそれぞれのお花屋さんをお客様から見た場合のメリット、デメリットがあります。うちのようなタイプの花屋のお花は確かに新鮮、そして事前に注文するからお花の色やイメージなど相談して希望のものを用意してもらえる。これはメリット。    
だけど急に行くと買えるお花の在庫がそもそもない。今日の今日急に欲しくても手に入らない。これがデメリット。小さな店はあれもこれも出来ないのです。だから、「何かに特化する」「○○専門」でお馴染みのランチェスター経営戦略を実践してきました。

経営者の勉強会で習ったこと。それは、経営を継続するためには「科学性」「社会性」「人間性」の3つが揃ってなくてはダメだと教わりましたが、当時は全く意味が分からないし、具体的にどういうこと?って思ってました。

一度聞けば誰でもできる、同じ方法でやれば、同じような結果が得られる「再現性」があること、これが科学性かなと思います。カリスマ性があり、能力が高い特別な人たちだけがビジネスを成功させることができるのではなく、誰でも「再現性」のある理にかなった方法でビジネスを行えば利益をきちんと確保することができる。そういう方法や仕組みを「科学性」のある経営。と私は理解しています。

花屋の経営の中に具体的な事例が沢山あるのですが、それはマーケティング講座にぜひお越しください。「花屋はこうやったよ。じゃあ、あなたの仕事ではどうやる?」って置き換えて考えてもらいます。

また、皆さんもランチェスター経営戦略をご自分の仕事に活かしたい場合は、理論の本を読んだ後、事例がいっぱい書いてある本を読むことをおススメします。
いろんな業種の人たちがどのようにランチェスター経営戦略に取り組んでいるのか、沢山の事例が書いてある本を読んだり、ネットで調べてフムフムなるほどねと理解できたら、ある時フッと「ああ!ということは、私の場合はこうやればいいんだ♪」って分かる瞬間があるかもしれません。
まずは沢山の事例に触れてみてください。私は当時「ランチェスター経営戦略」関連の本を読みまくり、さらに事例がいっぱい書いてある『小さな会社のできる社長』や『小さな会社のすごい社長』という本を読みました。そこにはたしか酒屋さんやクリーニング屋さん、タクシー会社の事例など沢山書いてあったように思います。この過程で「あ!ということは、花屋はこうすればいいのか☆」って閃きがありましたよ。

異業種からはヒントを得ることばかりです。
異業種のやり方を学ぶ、これオススメです。

せっかく好きなことや得意なことで起業したなら「科学性」がある(きちんと利益が出る)ビジネスモデルにしていきたいものですね。そして楽しくお仕事続けていきましょう。

スモールビジネス 自分の仕事を振り返る ~社会性~

経営が苦しくてしょうがなかった頃、大倉山のカフェをご利用いただいたお客様から言われた言葉で救われたことがありました。経営を継続させるのに必要な【社会性】について気づかされるきっかけになった出来事です。

ダメ経営者、目がさめる

そのお客様は花屋カフェの中で開催していた各種教室に来てくれていた方。ある日、ご主人の転勤で名古屋に引っ越すことになり、お別れを言いに立ち寄ってくれたのでした。カフェ好きなそのお客様に私は「名古屋いいですねえ☆オシャレなカフェが沢山ありますよ、楽しみですね。」と伝えたところ、「いやいや、だけどこんないいカフェ他には無いよ。」と言ってくれたのでした。
そのお客様にとって大倉山の花屋カフェは教室に参加したことで、地元にお友達が出来たり、カフェのスタッフたちとも顔見知りになり、駅前やスーパーで会えば挨拶したり。通勤する時にお店の前を通れば行ってきます、行ってらっしゃいと言葉を交わしたり。確かに、うちの店があることで大倉山という地元に知り合いが増えて会話する機会が増えたかと思います。安心して住める地元の街、我が町って感じかな。このお客様にとっては、そんなきっかけになったお店だったのです。言われるまで思いもしなかった。。。そんな存在だったのか、この店は。。。

その出来事がきっかけで、お店に来てくださっているお客様の声が次々と私の耳に入ってくるようになりました。(きっと今までは経営に必死すぎて耳に入らなかった&心に響かなかった)

ある日、カフェに来ていたベビーカーのママさんたち。お食事してドリンク飲んでデザートも食べ終わってお帰りになる時、「ゆっくり出来たね。また明日から頑張れるね!」って言いながら席を立ったのでした。おおおおお!おおおおおおお!うちのお店はそんな風にもお役に立てていたのか!!

もうダメ店主、感動しきりでした。

何のために働くか?

いつの間にか私はスタッフのお給料を払うため、店の家賃を払うため、つまり経費のために仕事をしていました。最初に描いていた楽しい夢をいつの間にか忘れて資金繰りに追われる毎日。私は給料と家賃を払うために生まれてきたのか??これがずっと続くのか?とお先真っ暗な気持ちで仕事をしていました。でも、このお客様の声が心に響いたあとは、そっかそっかお金が足りないということは、うちの店の商品やサービスで喜んでいる人の数が少ないということなんだな。だって、商品やサービスを渡すと同時にお金って入ってくるものでしょ?そのお金が足りないということは、うちの商品やサービスで喜んでいる人の数が少ないということだ。

なーんだ、それなら簡単!私はこの店を使って、私たちに出来ることで誰かが喜んだり、役に立ったり、嬉しくなっちゃう、そんな商品やサービスを考えていけばいいだけじゃーん🎵

家賃や給料などの経費のためにあと何個売らなきゃいけない!とか考えてると、仕事は全く面白くないし、何のために仕事しているのか分からなくなりますが、誰かが幸せになったり嬉しくなるような商品やサービスや企画を考えるのは大好き。皆さんもそうじゃないですかね?それならいくらでも思いつくのでは?だって皆さん好きなことや得意なことで起業しているんだから。もともとそういうの得意でしょ。好きでしょ?

よーし、今度はこんな商品出してみよう、きっとあの人が喜ぶぞ。むふふふ。

よーし、今度はこんな企画をやってみよう、きっとあの子が喜ぶぞ。うっしっし。

よーし、今度はこんなサービス作るぞー。絶対あの人喜ぶな。むふふふ。

スモールビジネスを起業するタイプって、だいたいこのタイプの人じゃありませんか?こういうことなら何個でも思いつくぞと。私はそういうタイプです(笑)

苦しい時期があっても、こうして継続してお仕事出来ているということは、誰かがうちの商品やサービスで喜んでくれたから。つまり、ラフルールが誰かの役に立てたり、何かに貢献出来ているからではないでしょうか。

「貢献」を難しく考えない

何かに貢献していく。というクソ真面目(おっと、お下品で失礼。)な入り口からお仕事を考えなくても、自分の仕事で、自分ができることで「よーし、今度はこんな商品(またはサービスやレッスンやイベント企画など)出してみよう🎵きっとみんな喜ぶぞお💛うっしっし。」とした結果、誰かが、そして多くの人が喜んでくれた結果、「あら、いつの間にか自分の仕事はこういうことに貢献してたのね。」でいいのです。そもそも誰かの何かに貢献していなければ、ビジネスは生き残っていません。まずは自分が楽しまなくちゃ。好きなことや得意なことで起業しちゃってるタイプ、そもそもそれがスモールビジネス起業家。(私見です。)

貢献していくこと、これが「社会性」かなと思います。

スモールビジネスのマーケティング講座はこちらから。

スモールビジネス 店は自分の子ども ~人間性~

経営を継続させるために必要な3つのこと。科学性·社会性·人間性。最後は人間性のお話。

これはなんでしょうね??法人(店)としての人間性?人間性って、あの人間性?

よくわかりませんが、なんせこの小さな店の人間性といったら、それはもう私(経営者)そのものの生き方や在り方でしょうかね?よくわかりませんが。

この仕事を始めて20年近くいろんな経験をする中で「ああなるほど。私はこれからこうやって生きていこう。」と思った瞬間はありました。

起業して10年経ってもまだまだお先真っ暗な経営をしていた頃は、周りの経営者たちを見て「なんであの社長のあの会社はあんなに売上があるのに、私はうまくいかないんだろう?」とか、「なんであの会社は社員さんが沢山いるのに、私には出来ないんだろう。」とか、なんで?なんで?なんで私だけダメなんだろう?と考えて落ち込む日々。もともと楽観的な私でもさすがに苦しい時が長すぎて、「もしや、私は自分で思っているほど賢くなく、むしろ相当ダメなやつなのかもしれない。。。」と、自分で自分が信じられなくなる日もありました。だいたいそんなふうに思うのは、いろんな支払い日が迫ってきているのにお金が足りない時。さすがにこうなると楽観的なはずの私でも泣けてきます。自分で自分を信じられなくなったら本当に悲しいものです。。。絶望的な気持ちになります。もう心が折れる寸前です。

でも🎵でもでも🎶でも~~~~ 

今はまーったくそんな風には考えていません。いや、むしろ「さすが私だなぁ☆」と思うことの方が多いですよ(笑)

何がきっかけだったか忘れましたが、もしかしたら友人の一言がきっかけだったかも。その彼女も経営者ですが、ある日、何かの会話の途中で、「私は会社が自分の子どもだと思っている。」と言ったのです。私も彼女も子どもがおらず、年齢的にもうこれから産むことはない年齢になっていました。会社が自分の子ども。なるほどなぁと思いました。確かにお店を作っていろんな失敗をしながら、良いことも悪いことも、嬉しいことも、悲しいことも、色々経験しながら、自分もお店も一緒に成長してきたのです。人間の子どもはいないから分からないけど、きっと子育てをしている方々も同じように嬉しいことも悲しいことも苦しいこともありながら、色々悩んでお子さんと一緒に自分も成長してるんだろうなぁと。同じだなぁと。そしたら、私は初めてお店を作った2003年の頃の自分と比べるとかなり成長したなぁと。あの頃に比べたらずいぶん賢くなったぞと。人と比べてもしょうがないんだと。人と比べるのをやめて過去の自分と比べると、「うわ!また私、賢くなってる。すごい。私、すごすぎる。。。」なんて思ってニンマリしてしまうのです。人と比べず過去の自分と比べるようになってからは、気持ちがとーっても楽になりました。

そういう生き方になりますと、誰かのことを羨んだり、嫉妬したりってなくなります。幸せの形は人それぞれだなぁと。みんな形は違うけどそれぞれの幸せがあるんだなぁと。そしたら今、自分の周りにすでにあるものや今いる環境に感謝の気持ちが沸いてきます。もうこうなってくると、割りと無敵です。なんせ毎日穏やかに静かに平和に暮らせます。とはいえ、まだまだ煩悩だらけです(笑) 

なんの話か分からなくなりましたが、私のベースにあるのはそんな気持ちです。ラフルールは私そのもの。

結果的に組織化していくことになる。

創業してまもない頃からずっと、中小·零細企業の経営者が集まる勉強会に熱心に参加していました。10年間くらい幹事をやったり理事になったり。それはそれは熱心に参加していました。その中で同年代の経営者仲間ができたり、先輩経営者からのありがたいアドバイスをいただけるなど、私にとって素晴らしい経験になりました。

そこでは8割以上が男性経営者ということもあるのか、今思うと男性経営者的な発想に強く影響を受けたように思います。私の中でそれが「売上1億円目指すぞ」とか「多店舗展開するぞ」とか「社員数をどんどん増やすぞ」とか規模拡大を目指す言葉に置き換わっていきました。学んだことを自分のフィルターに通すとそんな風に解釈して、それが目標だと思ってしまったのでした。

だから、売上1億円にするために何をいくつ、どうやって売っていくのか?を考える日々。

結果から言うと、当然まったく上手くいきませんでした。そもそも本当に私がやりたいことは売上1億円にすることなのか?1億円になったら嬉しいのか???店舗や社員数を増やすことが私のやりたいことなのか???

自分にとって間違った目標を掲げている間(私の場合10年以上ですよ!)は、そりゃあ、何も上手くいかないです。

じゃあ今の目標は何か?

目標ないんです、まったく。ただただ毎日、誠実に仕事して、穏やかに静かに暮らしていきたい。それが私の目標といえば目標だけど、すでに毎日そんな感じなのです。だから、特に目標はないのです。そもそもこんなに早いスピードで世の中いろいろ変わっていくのに、3年後、5年後、10年後のことなんて分からないし、目標なんて立てられない。数年先なんてまーったく想像できない。コロナ流行やロシアの戦争など、誰が予想できますか。。。

では、今後ラフルールは規模拡大しないし、組織化しないし、ずっと少人数でやっていくのか?というと、そうはいかない。

仕事が忙しくなってきたからスタッフが少しずつ増えています。一人ではもう限界!となって、「この部分の仕事、誰かいてくれたら助かるなぁ」「もう一人、こういう仕事が任せられる人がいたら、もっと色んなことが出来て、お花教室の生徒さんたちも喜ぶだろうなぁ」となったタイミングでスタッフを採用していってます。

お花教室は有難いことにお申し込みが続いて生徒さんが増え続けています、また、遠くから来てくださる方もいたり、何なら遠くの方から近場に教室はないのか?問い合わせいただいたり。

そうすると先生ももっと沢山いた方がいい。あ、それならプロを目指している方の中からお花教室の直営教室の先生をやってもらおう!せっかく学んだなら活かせる場所があった方がいい。

結果的にスタッフも増えるし、お花教室の先生も増えていく。今までお花教室に来てくれていた生徒さんたちが、今後は一緒に仕事をしていく仲間になっていくなんて嬉しいじゃないですか。楽しいなぁ。そしてお花の先生が増えればもっといろんな企画を出して皆さんにも喜んでもらえるな、とか。

結果的に一緒に仕事をする人が増えていって、組織化するという流れなら自分的にOK。

結果的に店舗(教室)が増えちゃうのもOK。そういうことなら意味がわかる。そりゃしょうがない。自然な流れ。

だけど「売上1億円目指すぞー」とか「多店舗展開するぞー」とか「組織経営するぞー」から始めるとまったく意味が分からない。何をしたらいいのかまったく見えない。

ラフルールに出来ること(私自身がそもそも楽しいこと)で、皆さんが楽しくなること、嬉しくなることを商品やサービスにしていった結果、スタッフや先生が増えていく。この順番ならちゃんと流れが見えているので抵抗なくやっていけそうです(笑) むかし、あんなに願って追いかけても、まーったく実現しなかった「組織化」「規模拡大」(笑)

そんなこと考えずに、自分が楽しく出来ることでお客様やお花教室の生徒さんたちが嬉しくなるようなこと、「こんな商品あったら楽しくないですか🎵」「こんな企画いかがでしょ❤️」とかやっていくうちに、気がつけば結果的に組織化していくことになっちゃうのでした(笑)

Q&A お花屋さんで起業したい人 お花教室を開きたい人

起業を目指すお花教室の生徒さんたちから、よく質問をいただきますので、こちらにQ&Aを残しておきますね。
ただし、これが正解、これが正しい方法という意味ではなく、ラフルールが取り組んでいることのみ書いていきます。
参考まで。

Q1 共同経営ってどう思いますか?

周りで共同起業・共同経営して続いているのを見たことないです(笑)全てのことに自分が責任者となってやっていく!という覚悟を持ちましょう。一つのお店にジャイアン2人はいらないですね(笑)

Q2 ホームページってどうしてますか?外注ですか?自分で作りましたか?

現在、ホームページは自分たちで作り、常に更新できるようにしています。ワードプレスで作り、自社ドメインを取得。ワードプレスで作るところから月1回のペースでコンサルタントの指導を受けています。
検索順位の上がり方など新しい基準が次々出ますので、それに対応させるために専門知識が必要。またブログの書き方ひとつで検索順位が変わってきますので、その点に関しても指導を受けています。
以前は外注で作っていただいたホームページを運用していましたが、ちょっと内容を変更したり、追記したいときにもその都度、費用がかかってしまうため、なかなか更新しづらい状況でした。今はどんどん更新しています。

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この記事を書いた人

Flower Shop&Lesson
今村 奈美子

プロフィール

有限会社ラ・フルール代表取締役
2003年8月   29才の時に創業。
横浜市港北区大倉山に「花屋&カフェ ラプティフルール」として、複合型ショップの運営を始める。「花屋&カフェ」のカフェ部門では飲食の提供にとどまらず、地域に住む女性を中心とした起業のための勉強会「おうち起業家ビジネスサロン」を定期的に開催したり、「開業のためのお試しスペース・大倉山TinyRoom」で起業支援を行う。また、地域の各店舗とサービスをリンクさせる「ご近所デリプレート」をメニュー化することによりお客様が地域で循環していく「リンクと循環」の仕組みづくりに力を入れる。地域の人と店舗、また店舗同士がつながりあうことで、安心して楽しく暮らせる街づくりに貢献。

生花販売部門では独自のサービス「モテ花(記念日事前通知サービス)」などをきっかけに個人顧客・法人顧客ともに新鮮なお花のみを使用したフラワーギフトの提供を行う。また、「お花教室」では独自のメソッドに基づいた「お花のある暮らしを楽しむ」ためのスキルが身につくカリキュラムやお花のスキルはもちろんマーケティングの観点から経営力を養うためのプロ育成カリキュラムも好評。お花教室ではのべ550名の生徒に,マーケティング講座ではのべ1000名の生徒に教える。

2020年4月横浜市金沢区福浦に移転。花屋&お花教室ラフルールを運営。

講義・講演実績

2021.6 関東学院大学 経営学部「マーケティングの構築」
2020       エポキシアート協会にてマーケティング講座を開始
2019.9    神奈川県中小企業家同友会小田原支部例会「人手不足からの経営危機!徹底的な仕組みづくりと地域の活用」
2019.7 日アフリカビジネスウーマン交流セミナー「女性起業家ネットワークの取組み」
2019.5 関東学院大学 経営学部「マーケティングの構築」
2019.1 青葉区あおばdeスタートセミナー「リンクと循環による地域活性化の取組み」
2018.10 東京都中小企業家同友会あきない塾「好きな事で儲けるための5つのステップ」
2018.6 関東学院大学 経営学部「マーケティングの構築」
2018.6 神奈川県中小企業家同友会北地区例会「知力を発揮する経営の実践」
2018.4 横浜市企業経営支援財団IDECウーマンビジネスポート「経営知識ゼロからの起業」
2018.4    神奈川県中小企業家同友会合同入社式講演「社会人として第一歩を踏み出すあなたへ」

以下、年代省略

千代田区男女共同参画センターMIW「これからが人生本番にしたい方のキャリアデザイン講座」
豊島区「女性のための起業塾」
WHAISランチラボ「頑張るの本当の意味を知って人生が変わった」
横浜市女性起業UPルーム「女性のための起業準備」
大倉山ビジネスサロン
「パワースポット大倉山!地域コミュニティの女性オーナー4名が語る 大倉山発!コミュニティビジネスの作り方」
「花屋カフェが地域から発信!付加価値が利益を生む 【Happy】が循環するビジネスモデルの作り方」

等多数

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